劇団すがお第92回公演『命の事情』

今年も、この季節が来ました。私が所属ている桑名の劇団、劇団すがおが毎年上演している桑名空襲の演劇をやる季節です。

劇団すがおとの出会いは、私が大学2年生の時。大学でミュージカル同好会に入っているのと同時に四日市の劇団にも所属していて、その劇団とすがおさんが仲が良かった。津から四日市や桑名に通っていた私は、当時、地名はしらなかったが、すがおさんは、いなべ市の学校公演をしていました。その手伝いへ週末出かけていました。

結局、プロになる勇気もなく、劇作家からライターになり、いなべ市の商工会さんや農協さんから広報の取材と編集の仕事を受けたのが、いなべ市とのご縁となりました。つまり、戯作は私の原点です。

すがおで演劇復帰をしたのは、8年ぐらい前か。そもそも演劇馬鹿の私は、いつか復帰したいとは思っていました。その背中を押したのが、すがおで演出家をされていた方の早すぎる死でした。その演出家は、僕が所属していた四日市の劇団の演出家さんで、後に、すがおへ移籍。病気のため50代で亡くなってしまいました。その方には、本当にお世話になりました。しかし、私の不義理もあり、演劇を中断して以降は疎遠でした。

「きっと、もっと演劇をしたかっただろう・・・・」。身勝手にも、その方の演劇人生を引き継ぐこととし、演劇の世界へ復帰しました。

すがおさんは、約60年の歴史を有する、国内でも稀有なアマチュア劇団です。理念として「地域演劇の劇団」、つまりは、地域の歴史など埋もれたテーマをチョイスし、演劇にして地域に発表するというのがスタンス。プロを諦めた自分にとっては、自己満足のような作品に固執するよりも、三重の地でアマチュアとして演劇活動をする意義を感じながら演劇をしたいと考え、この劇団が最適であると思いました。

さて、今年も、桑名空襲の演劇の構成をさせて頂きました。昨年は、六華苑(空襲の被害にも遭い、今でも防空壕が残る)の庭園を使った朗読が中心の構成。今回は、桑名市の福祉会館のステージで上演するため、演劇仕立てにしました。

桑名空襲は、大きな空襲が2回あり、約700人の市民の命が犠牲になりました。2度目の爆弾空襲は、面積比からすると、日本で一番、爆弾の数が多い空襲で、無論、無差別空襲で、たくさんの女性やこどもも亡くなりました。

この理不尽な死と、現代の児童虐待の死の理不尽さを重ねたのが、今回の作品「命の事情」です。あくまで、桑名空襲を伝えるための演劇ですので、中身は、実際にインタビューした空襲の体験談が主となりますが、物語のプロットとして、児童虐待を目の前に、主人公らの葛藤を織り込みました。

会場となる会館では、友人らが毎月1回、こどもの居場所としてのこども食堂をされているので、そのことにも触れさせていただきました。「太陽の家」の皆様、劇中でPRしておきました。勝手にすみません。(稽古に行っていないので、演出家が本を変更していなければ良いですが・・・)

映像(映画ドラマ)にするよりも、演劇ならば、まだ、作り易い。役者陣は、最低でも2ヶ月間は稽古しなければいけませんが。やはり、生の役者が目の前で演じるリアリティ。そこに確実に人がいたという事実。それが、演劇という超アナログメディアの醍醐味です。

いなべ市議会議員 篠原史紀 しのはらふみのり WEB

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