私のもの書きのルーツは、広瀬先生、山口百恵さん、さだまさしさん、中島みゆきさんだ。
広瀬先生は、小学校1・2年生の担任の先生で、ある日、詩の世界の言葉の美しさを語ってくれた。その恩師の言葉を受けて、その日の夜から大学ノートに詩のようなものを書きはじめ、大学在学中まで書いていました。
私が山口百恵さんにハマったのは、小学校4年生の時、学校で映画館へ行き、映画鑑賞の授業があった。今も郷里に残る「塩山シネマ」へ、森昌子さん主演の「どんぐりっこ」を鑑賞に出かけたのだが、私が痛く感銘を受けたのが、同時上映の山口百恵さん主演の「風立ちぬ」だった。文豪・堀辰雄氏の美しくも残酷、また、儚い世界観に、小学生ながら衝撃を受け、後日、親に隠れて、一人で同じ映画を観に行った。以降、山口百恵さんの主演映画を必ず観るようになり、同時に原作者の、川端康成氏や三島由紀夫氏などの小説を読むようになった。
また、中学1年生からギターにはまり、友人の前で弾き語りをするようになり、様々なミュージシャンの歌を、毎日、聴いた。生き様やスタイルは、松山千春さんに大いに影響を受けたが、詞に使われた巧みな言葉の連鎖については、さだまさしさん、中島みゆきさんの独特の言葉の使い方に大いに感銘を受け、わからない言葉は辞書で徹底的に調べた。
というわけで、本題。さだまさしさんの名曲「天文学者になればよかった」。
実は、小学6年生の時に、親に天体望遠鏡を買ってもらい、毎晩、月や星を観測していた頃がある。大気のゆらぎが少ない冬の夜は、観測には最適、服を着込んで、何時間も自宅のベランダで望遠鏡を眺めていた。
一番好きな星は、その頃から、おおいぬ座の一等星、シリウスである。
オリオン座を追いかけるように大空に浮かぶおおいぬ座。ひときわ蒼く輝く大きな星がシリウスだ。オリオン座の一等星で、もうすぐ爆発してなくなってしまうともいわれるベテルギウス、おおいぬ座を追いかけるように並ぶ、こいぬ座のα星のプロキオンと合わせ、冬の大三角形を描き出す。
また、冬には、三角形だけでなく、大六角形もあり、今の季節は主な星座をみつける目印にもなる。
オリオン座の赤い1等星ベテルギウス、おおいぬ座のシリウス、こいぬ座のプロキオン、ふたご座のカストルとポルックス、ぎょしゃ座のカペラ、おうし座のアルデバラン、オリオン座のリゲルがつくる六角形。
近年、AIさんがNHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』主題歌として歌ったのが「アルデバラン」。そして、「ドライフラワー」で人気を博した優里さんの名曲に「ベテルギウス」があるが、近年の名曲に登場してくる星々が、今の季節、美しく見える。
俗世を離れ、大空の中、大いなる物語を紡ぐように、天体観測にどっぷり。
ああ、宇宙は素晴らしい。
ああ、世界は美しい。(By 佐野元春さん)
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