文字ばかりの市政ニュースを読んで頂ける方々

先日、水谷興吾先生の絵画展に行きました。
91歳、週に数回、デイサービスへ通いつつも、今でも自宅アトリエでデッサンを描いているというお元気さ。先生は教職を退職後、市内の放課後こども教室で子どもたちに絵画を教えていらっしゃいました。
展示されていた小学5年生、保育園児が描いた、油絵は、実に素直な描写で、思わず先生に「思考が生まれる前、素直に描く機会は大変大切ですね。感覚で素直に描いているのがわかります!」と大きな声をあげてしまいました。
私のその声に、「そうですね。考えることを覚えると素直に絵が描けなくなります。ただ、思考が技術を支える面もありますな・・・」と。


水谷先生との出会いは、ある日、ある知り合いの市民の方から突然が「今、一緒にいる方が、篠原議員と話がしたいというので来られないか?」電話がかかってきたことから始まる。
たまたま、自宅近くにいた私は、車を飛ばして、水谷先生のご自宅へ。
先生のアトリエでお会いした。


「篠原さんが出している新聞をしっかり読んでいます。同じ、三重大学の出身でもあるから、一度、じっくりお話がしたくて。急にお呼び立てして申し訳ない」


2時間ぐらい、いろいろことをお話しした。
私は、ご高齢の方の(長い)話を聴くのが苦にならない。むしろ、かなり好きなほうだ。
必ず、歩んできた人生や視てきたモノ、コトなどについて、じっくり伺う。
あっ、多分、私にとっては取材なのである。



私の新聞(市政ニュース)は文字ばかりです。
今まで多くの方から


「こんなに文字ばかりの新聞など誰も読まない!」とか、

「あんなもん読めるか!!」とまで言われたこともある。
中には

「みんな議員の新聞なんて、人気取りぐらいにしか思っていないから、あんな新聞は無駄やな。」

とさえ言われたこともある。

議員の多くが、そんなこともう頭考えてはいない。
議員として、市民の皆さんに、現在の市政や議会のことを少しでも知ってほしい。
また、自分がそんな思いを持ち、どんな活動を行っているのか知ってほしい。
ほとんどの議員が、そうした純粋な思いを持って、時々は私費で発行している。


しかし、時々、私の元には全く知らない方々からお電話をいただく。
また、丁寧なお手紙も頂戴する時もある。
「新聞読んだよ。本当に頑張ってくれていますね。ありがとう。応援してるから!」
水谷先生のように
「隅々まで読ませていただきました。議会のことがよくわかりましたよ。今度、自宅に来てくれませんか。実際に会って話がしたい!」
と、おっしゃってくださった方もいます。
ご自宅に行ったら、美味しいお茶とお菓子をご用意くださっていて、
奥の仏間(床の間)の上座に招かれ、数時間、語り合わせていただいたこともあり、


出会いの不思議とご縁、そして、今の仕事のやり甲斐を感じられるひとときである。


新聞(活字)を読む。
もう、その文化は日本人から消えていくのだろうか。
昨日、メンタリスト・DAIGOのYouTubeを視聴したが、時代が進むだけ、私たちが情報を得るのに割く時間は、短くなっていると。
今は、ティックトック、リール動画など、1分動画が主流だと。
しかし、それはあくまでエンタメで、YouTubeもまじめに情報に向き合おうとすればシリーズでたくさん視聴する必要がある。


読書や新聞を読む静かな時間、時の流れだからこそ、読んでいる人の思考も深まる。


派手なことは、常に表層で始まり、表層のまま終わる。


それは、映画のCMや書評ようなものでしかない。


私はドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャのように無駄かもしれない抵抗を大切にしたい。


いなべ市議会議員 篠原史紀 しのはらふみのり WEB

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